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「さ」→「そ」 更新2008-05-06
説  明
■サイリスタ・インバータ
 コンバータ部がサイリスタの3相ブリッジ回路で構成されており、電圧を平滑するリアクトルとコンデンサからなる平滑回路部をかいして、インバータが接続され、このインバータは6ケの主サイリスタ、帰還ダイオード等から構成される。まずコンバータ部分で電圧を制御し(AC→DC)、インバータで周波数わ制御するPAM方式インバータ回路のこと。
 なおサイリスタとは、3つ以上のPN接合をもち、ON/FF2つの安定状態を持ち、それぞれの状態に移行可能な素子。GTO等の逆素子三端子サイリスタが主流。
 近年、このサイリスタ・インバータがAC電源への高調波歪を出し、外部機器に影響を与えるという問題が発生し、平成6年に資源エネルギー庁は「高調波抑制対策ガイドライン」が出された。コンバータの前に交流リアクトルを入れるか、直流リアクトルをコンバータとインバータの間に入れて対策する。
■サニャック効果
 GPSで車両の進行方向を知るためのセンサとして、車両の回転角速度を検出するジャイロを使用する。この角速度を積分すると車両の方位変化量が分かる。ジャイロには、振動ジャイロ、ガスレートジャイロ、光ファイバージャイロの3種がある。
リング状に巻かれた光ファイバの光路に回転力が加わると、その内部をそれぞれ逆方向に伝播する光の位相差がその回転の速さ(角速度)に比例するというサニャック効果を利用したのが光ファイバージャイロであり、加速度の影響を受けない、機構部品がなく精度が高いという特徴を持ち、航空分野で実用化が進んでいる。
■サブゼロ処理
 「深冷処理」 焼入れした鋼を直後に-80℃程度まで再急冷する処理。焼入れによる硬化(オーステナイト組織→マルテンサイト化)をさらに進めるために残留オーステナイト組織を除去することができ、時効変形を防ぐ効果がある。
■サーボ
 ある制御対象の変位、速度などの連続した物理量を目標値に維持したり近づけたりする制御がフィードバック制御。このうち、目標値が一定で変化しない場合を「定値制御」、目標値が時間とともに不規則にかわるものを「追従制御」と呼ぶ。この「追従制御」のうち、物体の位置・角度を扱う制御系をサーボ制御と呼ぶ。
 代表的なものに油圧サーボと電気サーボがある。いずれも制御対象の位置や角度をセンサで検出し、目標に対する偏差を求め、これに対応して制御量を決定し、サーボ弁によって油圧力を制御したり、モータ・コイルの電流あるいは電圧を制御する。
■ジグボーラ
 金型等の精度の高い穴加工に用いられる工作機械。加工物を載せたテーブールをXYに精密に移動位置決めすることによって、穴間距離の精度を出す。穴系はドリルの直径と主軸の回転精度で決まる。一般のフライス盤が10μ程度の精度に対して、3μ以下の精度が出せる。ツールチェンジャ(ATC)によって30〜100本の工具を自動交換できるようになっている。高精度化のためには、構造系の熱変形の防止が必要であり、1万rpm程度で回転する主軸の冷却、およびコラム・サドル・トップビームの温度をたとえば±0.2℃で制御する。そのために、筐体鋳物の中に冷却用の水路を設ける場合もある。
■事故の波長
 鉄道事故の発生周期を柳田邦男は8年と見る。航空機では5年サイクル。また化学工場の事故は9年サイクルという見方がある。全日空で安全を担当する舟津良行は雫石の空中衝突(1971年)の18年後、「私どもではあの事故を直接経験していない社員が3/4を越しているのです。自社で悲惨な事故を体験して、これを修復するために走りまわった世代が1/4以下になってしまった。だから事故がどの程度痛いかということは観念的にしか分からない。」と言う。
■自然冷媒
 フロン(CFC)や代替フロン(HFC)に代わる地球環境保全のための冷媒として研究されている。人工物ではなく、自然界に安定して存在するものを使うことから自然冷媒と呼ぶ。自然冷媒の中で毒性や可燃性がなく、熱的にも安定している 二酸化炭素を冷媒としたヒートポンプが実用化されている。
 二酸化炭素はフロンと異なり、圧力をかけても液体とならず、 密度の濃いガス状の「超臨界状態」となる。従来のフロンガスと比べ約15%高いエネルギー効率が 得られるほか、 フロンでは不可能だった85℃という高温給湯が可能なこともわかってきた。
■シーベルト
 シーベルト(Sv) 人の身体が放射線によってどれだけ影響を受けるかを表す単位。 放射線の影響度合いは、放射線の種類(α線やβ線、γ線など)や放射線を受けた場所(胃や肺、皮膚など)によって異なるので、同じエネルギーの放射線を受けてもγ線より中性子線の方が影響は大きいし、同じ種類の放射線でも皮膚より胃の方が大きくなる。 放射線の種類や受けた場所によって影響の異なることを考慮して、同じものさしで比べることができるように作られた単位がシーベルトです。
 これに対して「ベクレル(Bq)」は放射能、つまりどれくらい放射線を出す能力を持っているかを表す単位となる。放射性物質の原子が崩壊すると放射線が出ますが、「ベクレル(Bq)」は、1秒間に放射性物質が壊れる数を表している。
■写真特性曲線
感光材の露光量をEとしてIogEを横軸、写真濃度Dを縦軸に取った曲線。一次の直線領域が、比例部分でこれをラテイチュードと呼ぶ。直線の傾きのtan?をガンマと呼ぶ。ガンマの大きいものを硬調と呼び、明暗の差に比して、大きい濃度差が得られる。 
■水素脆性
 材料内に水素原子が侵入することで、材料の原子間結合力を弱め、もろくなる現象。炭素が0.4%以上の炭素鋼や焼き入れ鋼等に、酸洗い、亜鉛めっき、工業用クロムめっきを施すと、処理中に素材の表面で原子状の水素が発生し、水素原子が鉄鋼組織中に吸蔵される。コイルバネの亜鉛メッキ工程でで問題になるので、図面に「メッキ後、脱水素処理のこと」と記入する。これはメッキ後、熱処理を行い素材中の水素を除去することであり、ベーキング処理とも呼ぶ
■ステアリング・バイワイヤ
 自動車のステアリングを従来用いられている油圧力を用いた操舵角度制御に代わって、 モータの回転力で直接、操舵角度を制御する方式。油圧配管の代わりに、制御用電線が使われる。同様にブレーキ・バイ・ワイヤは油圧力を用いたブレーキ制御に代わって、 電磁力で直接、ブレーキ圧力を制御する方式。これを実現するには、信頼性の高い、車内の省配線・通信システムが必要となる。CAN(Controller Area Network)がその例であるが、より高速なFrexRayも実用化している。
 
■スペクトラム拡散機能(アスキーデジタル用語辞典より抜粋)
スペクトラム拡散機能を持った通信形式がスペクトラム拡散通信 ( spread spectrum communication)。
 従来の通信技術は狭帯域化によって、限られた周波数資源を有効利用していた。狭帯域化すればするほどノイズ耐性(通信路の雑音に対する耐久性)や耐干渉性(他チャンネルの信号などによって信号が歪むことに対する耐性)などが劣化し、データの再送などによって通信路の帯域がよけいに消費されてしまうということが起こっていた。
 それに対して逆にデータの冗長度を大幅にあげて(エラー訂正コードなどを追加)、逆に広帯域化によって、周波数資源の有効利用を図るという方式がスペクトラム拡散通信方式。通常、数百KHz〜数MHzの帯域幅を持つ分、スペクトラムの密度は薄く、同じ周波数帯域で他の通信が行なわれていてもほとんど影響を受けなくなる。たとえ衝突しても、データに付加した強力なエラー訂正コードでデータを修正するという特徴を持つ。
■図面(スカイラインの設計者:桜井真一郎)
 「自分の意図や主義主張を表現できる唯一の手段。図面を見ながら電話で打ち合わせをしたり、膝を突き合わせて確認をしていかないと事が進まないような図面は図面とはいえないものだ。」
■析出硬化処理
 固溶化熱処理(溶体化処理)の後、時効硬化(析出硬化)を人工的に行うことをいい、ベリリウム銅、ステンレス鋼の600番台のものやアルミニウム合金の2000番系、6000番系、7000番系及びアルミニウム合金鋳物などのT6処理が代表例である。熱処理としての析出硬化処理は、合金に応じて人工的に温度を上げ、溶け込んでいる元素の原子運動を容易にしてから冷やして行くもので、時効硬化を早める。これを人工時効硬化ともいい、アルミニウム合金では「焼戻し」に当たる。一方常温で行われる時効硬化を「常温時効硬化」あるいは「自然時効硬化」という。アルミニウム合金ではT4処理が代表的であり、人工時効硬化(T6)とは区別されている。
■設計手法
 設計は最適化への不断の改良プロセスであり、実験により実証されない段階では、全て の設計手法は仮説であること、逆に実証された場合には実験データとしてデータになる。 すなわち設計はあらたな文脈の創出のための知的探索の過程として定義される。
設計方法論
 設計方法論はいくつかの設計・開発事例から帰納的に得られたものであり、設計のプロ セスをある側面から説明しているが、それにどのような意味があるかは疑問がある。どう してその手順がよいかの説明ができないからである。いくつかの事例を観察し、それを説明する一般則を導きだすのは自然科学の立場に則っ た手法だ。自然法則は一般には再現性の観点から評価可能であり、その是非を論証するこ とができる。しかし設計方法論において得られたモデルは自然法則とは性質が異なってい る。  設計や開発のプロセスの背後にあってプロセスを支配しているものが設計者に内在する 知性に深くかかわっており、その本質が自然現象を支配する仕組みとは異質だからである 。
■設計ミス
 設計ミスとそれが引き起こす失敗にひそむ最大の悲劇は、その多くが実際には十分避けられるように思われるにもかかわらず、技術上の信頼性を高めるのに1番有効な手段であったはずのものが、真っ先に無視されてしまったように見えることだ。…失敗という概念は設計プロセスの中心となるもので、失敗を避けようと考慮することではじめて、設計の成功が成し遂げられる。…成功した設計がどのように成しとげられるかだけに設計の研究を集中すると、設計プロセスの根本的な側面のいくつかが見逃されてしまうことになる。
■セラミック工具
 旋盤やフライス盤の切削工具は従来は高速度鋼(ハイス)や超硬合金が用いられていたが、より高速で超寿命の刃先が求められ、コーティング工具や、サーメットが廃初され、さらに近年はセラミック化が進んでいる。セラミック工具はアルミナ(Al)または窒化珪素(Si)を主原料として金属酸化物を加えて焼結したもので高温硬度が高いので以下のように特徴を持っている。
・超高の2〜10倍の高速切削可能
・耐摩耗性が高いので加工の寸法安定性が高い。
・HRc60程度の高硬度材の切削が可能で、研磨が不要となる。
・切削油が不要でドライ加工ができるので、環境負荷を低減できる。
■層状吸気
 ガソリンエンジンの燃費改善法であるリーンバーンを実現する燃焼技術で、水平に渦を巻くスワール式と縦方向に渦を巻くタンブル式がある。リ−ンバーンは空燃比を20〜24にするが、混合気が理論空燃比の約15になる層と、空気だけの層に分かれるように層状にすることがポイントである。これによって、軽負荷のときに空気の流入を防ぐようにスロットル・バルブを絞ることによるポンピング・ロスを低減をはかる。
■創発
 エマージェント。個々の部分は単純なしくみでありながら、それらが相互に関係するこ とで複雑な特性を獲得すること。気象は創発的な特性だ。生命は創発的な特性だ。心は創 発的な特性だ。




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