■■メカトロ屋のボキャブリー■■
ホーム

「た」→「と」 更新2008-05-06
説  明
■ダイバーシティ
 多様性。要求される機能を遂行するために異なる手段を持つこと。例えば、異なる物理法則を利用する、あるいは同一の問題を解くのに異なる方法を用いること。冗長化の方法。
ダーリントン回路
 npnトランジスタでは、ベース電流Ibとコレクタ電流Icが合流してエミッタ電流Ieとなってアース側に流れる。この時IcはIbの数10〜数100倍になり、この比Ic/IbをhFE(直流電流増幅率)と呼ぶ。hFEをより大きくするために、初段のエミッタと次段のベースを直結し、さらに各コレクタも直結したものがダーリントン回路であり、全体のhFEを各トランジスタのhFEの積にすることができる。
■知識ベース
 人工知能研究ではプロセス知に近い概念として経験知識を扱う。専門家は教科書的な知 識以外に、言語記述しがたい経験知識を持つという仮説をもとに、エキスパート・システ ムの能力向上のためにこの経験知識を計算機処理可能な形で外在化したもの。  しかし専門家は、その知識を答えることができない、無意識に活用する。知識情報を仮 定して、問題解決する機械を製作し、その能力の欠陥を専門家に修正させるという方法で 知識獲得も試みられた。しかし獲得された知識があまりにも個別的、場当たり的に大量蓄 積されるという結果となった。
チキソトロピー
 高分子にせん断応力を加え、応力の増大によって近接分子間の粘度が低下したり、速度 勾配が増大したりする物性。たとえばチキソトロピー的挙動を示す接着剤は、はけ塗りで 大きなせん断応力が発生するのでなめらかに塗れるが、面に塗られて応力が除去されると 粘度が増大するので、垂れたり、垂直面で相手の板がズレ落ちしたりすることがない。 これと逆の特性がダイラタンシー。生クリームを作るとき、ゆっくりかき混ぜても、永久 に泡立たないが、高速でかき混ぜると空気と二次結合が進んで粘度が増加するのがダイラタンシー。
超音波モータ
 複数の圧電素子でステータを構成し、これに順次振動波形を入力することで進行波を作り、ロータを駆動するモータ。低速駆動できるので、減速歯車機構が不要で、小型化でき、ギヤ音がでない、回転速度が安定しているとい特徴がある。ロータとステータが摩擦接触するので、耐久時間が短いという問題があり、カメラの自動焦点用のもので20時間程度である。寿命向上のためには、接触面を二硫化モリブデンと炭素繊維などの粒子を含んだフッ素被覆がキャノンによって実用化され、3000時間の耐久性を実現した。
超超軽量紙
 2000年度日経優秀製品賞を受賞とた王子製紙新聞用紙事業本部の開発した軽量な新聞用紙。これによって、新聞用紙の使用重量が大幅に低減し、資源有効利用の観点から高く評価された。従来の主流は「SL紙」(43g/m)であったが、これを40g/mとした。
 インクの裏抜け防止のために、ホワイトカーボン量を調整し、さらに不透明度が高いバージンパルプを選択。原料パルプの量を減らすと紙が薄くなり、剛度が低下するが、これを防止するために、紙の表面をなだらかにつぶすソフトカレンダーを導入することで、古紙配合率を従来の56%から58%までアップさせた。
■低温ポリシリコン液晶
 従来のTFT液晶はアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a−Si TFT)であったが、ディスプレイの高信頼性化、コストダウンと高密度化への要求に答える次世代技術として、着目されているのがポリ(多結晶)シリコン薄膜トランジスタ(P−Si TFT)液晶である。従来の高温処理(1000℃)に代わる低温(500℃)プロセスが可能となった。
 たとえば、東芝と松下のシンガポール新会社は730mm×920mmサイズで月産55千枚をめざすとのこと。
■ディダクション
 deduction  演繹。一般的な命題から特殊な命題を、また抽象的な命題から具体的な命題を、経験に 頼らないで論理によって導くこと。 「人間は死ぬ。ソクラテスは人間である。すなわちソクラテスは死ぬであろう。」という 三段論法もその例。
■テクノロジー外部費用
 あらゆるテクノロジーは環境をより無秩序化する。それを回復する費用が外部費用であ る。ジャック・エリュールは[技術社会]の中で「技術が連続して生まれるのは、それ以 前の技術が必然的に次の技術を生まざるを得ないように仕向けられているからだ」と書く 。それこそがエントロピーの法則であり、周囲の世界を技術で満たせば満たすほど物事に 機能不全を来たし、ばらばらになってしまう。
■デザギュリエの分子説
 1734年イギリスのデザギュリエは、当時フランスで確立していた摩擦の凸凹説の常 識に対して予言的に[摩擦力は表面が滑らかなほど高い]と分子力の影響を指摘した。2 0世紀になってハーディ卿らによって摩擦の凝着説として認知されていく。
■電安法
 電気用品取締法(「電取法」)は、急増する電気用品による火災等に対応するため、昭和36年に制定された。社会の高コスト構造改善のため、自己責任原則、政府の直接的な規制の最小限化等を基本として見直しが図られ、平成13年から「電気用品安全法」(電安法)に改称された。製造事業登録・型式認可制度の廃止、民間による第三者検査機関制度の導入などにより、企業側の自主性や責任が強まった。
■動圧空気軸受
 軸を高速で高精度に回転させるために、ころがり軸受のコロに変えて流体で保持する軸受のうち、その流体に空気を用いるものが空気軸受である。保持圧の発生原理から、静圧と動圧の2タイプに分類される。
 動圧空気軸受は、AVやOA機器の高精度化と高回転数化に対応して、駆動モータの軸受として利用されている。レーザプリンタのポリゴン回転や、HDDのディスク回転に用いられる。軸にミゾを掘り、軸と軸受のわずか数μのすきまに発生する動圧で保持される。1万rpm程度で使われる。
 静圧空気軸受は、空気源から軸と軸受けの間に空気を圧送し、この圧力を一定に保つようにして、軸を保持する。動圧軸受は負荷の変動や、大負荷に耐えられないので、工作機械の主軸などに用いられる。
■統合BOM
 BOM:Bill Of Meterials。統合部品表。トヨタなど先進の開発・生産管理を目指すメーカが進めている全社統一、設計・製造一貫の構成管理・部品管理用データベース。統合BOMは、企業内で使用する全部品を、生産管理システムの枠内ではなく、開発から生産・保守まで一つのデータベースで管理しようとするもの。設計部門で作成登録した製品・部品の情報を生産管理システムに流して、そのまま使用したり、またその情報はサービス部門でもメインテナンスに使用することができる。
■特許制度
 米国旧特許庁の玄関には、自らも特許を持っていたリンカーンの「特許制度は天才の火 に利益という油を注いだ」(The fuel of interest to the fire of genius) という言葉 が刻まれている。
ドーピング
 半導体デバイスをつくるとき、半導体に導電不純物を加えてキャリアを注入することをドーピングという。シリコンの場合、第V族の元素であるアルミニウムやガリウムを少し混ぜてやると、電子が一個足りない状態(つまり正孔を多く持つ状態)ができるので、プラスの電気が多いp型になる。逆に第W族のリンやヒ素をドーピングすると、電子を多く持ったn型になる。
■トラクション力
 「摩擦力」では「フリクション(friction)力」と「トラクション(Traction)力」を使い分けている。面接触によるすべり摩擦によって発生する力は「フリクション」と呼び、点接触による転がり摩擦を駆動力として用いる場合に「トラクション」と呼び、以下のように定義する。
          トラクション力=トラクション係数×垂直力
 式の形態はフリクション力を示すものと同じで、摩擦係数をトラクション係数としている。トラクション力とは、鉄道の車輪とレールの間の駆動力が代表例であり、これを積極的に活用した駆動方式にトラクションドライブ方式のCVT(変速比連続可変トランスミッション)がある。これは相対する2面の間にオイルを介在させ、極めて大きな力を与えて、オイルの摩擦係数(トラクション係数)によって駆動力を伝達している。
■トロイダルCVT
 トロイダル面とは直交する2方向の曲率が違う、たとえばドーナツの外周面のことをいい、レンズにも用いられるが、もうひとつ無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)の入出力伝導面としても用いられる。乗用車用で3トンの面圧、15000rpmという過酷な条件で駆動される。




Copyright MechatroIdea 2008