■■<ねじ用接着剤「ロックタイト」の使い方>■■S-021
ホーム設計製図資料 2009-1-28記述

■嫌気性接着剤
■ねじ緩みの防止方法として、比較的に作業性が高く、その緩み防止性能が安定している方法に、嫌気性接着剤がある。嫌気性接着剤は、接着剤に空気が接触しないことによって、その接着力が発生することから、密着したねじ面同士を接着するのに用いられている。銘柄としては、ロックタイト(Loctite)(R)が知られている。型番によって特徴が異なり、部材や強度によって、使い分ける。ロックタイト殿の技術資料を元にして、以下にポイントを整理した。

■ロックタイト(R)の型番と特徴
Roctite
222

(紫色)
低強度接着剤
 ・M12以下のねじ対象
 ・固着時間 25min

<取り外しをする部分用>
Roctite
242

(青色)
中強度接着剤
 ・M12以下のねじ対象
 ・固着時間 10min

<汎用のねじ接着剤>

ネジが亜鉛クロメートとステンレスの場合に、固着までに長時間かかる。
適切な工具によって取り外し可能。
Roctite
243

(青色)
中強度接着剤
 ・M6〜M20のねじ対象
 ・固着時間 20min

<ねじ接着剤>

「242」より接着強度が高く、適切な工具によって取り外し可能。「242」より振動に強い。
メーカは亜鉛クロメートとステンレスへの適合をうたっている。
耐油性あり。
右のグラフから黄銅に適合。
Roctite
271

(赤色)
高強度接着剤
 ・M25以下のねじ対象
 ・固着時間 15min

<ねじ接着剤>

低粘度で高強度。
取り外し不能。
右のグラフから黄銅には不適。
Roctite
290

(緑色)
後浸透接着剤
 ・M12以下のねじ対象
 ・固着時間 15min

<組立後用ねじ接着剤>

止めネジ(セットスクリュー)等を位置調整して締め上げた後、接着。隙間に浸み込み接着力が発生する。
Roctite
641

(黄色)

(参考)
はめ合い用接着剤 600番シリーズ
 ねじ用ではない!!
 ・固着時間 40min

 転がり軸受と軸の固定等に用いられる。

■その他の注意事項
■以上は、ロックタイトの資料を元にして、グラフは同社のTDSを引用している。一般的な違いを理解するためのものであって、厳密な設計条件においては、同社の技術資料を直接参照すべきである。
 さらに、一般的な注意事項というか、しばしば現場で失敗している事例を挙げておく。

1)低温に置ける固化時間の遅延。
 エポキシ接着剤でも同じだが、低温になると固化時間が遅延する。上の表の固化時間というのは、最大強度に達する時間ではなく、最低限、移動したりしてもズレないというレベルの時間である。固化時間を過ぎて、すぐに連続運転したりすると、所定強度は得られない。

2)ネジの精度によって接着強度が変わる。
 ねじ面の隙間が少ないほど接着力は高くなる。

3)不適合の材質がある。
 一般に鉄鋼素材への適合性が高く、他の材料は型番によって強度が変わる。プラスチックは一般に不適合。

4)ロックタイト・ブランドは接着剤だけではない。
 ロックタイトにはネジ用接着剤以外のものも多い。ロックタイトというロゴがついているだけで、ネジにそれを塗るような人がいる。




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