| ■■<ゴム物性の代表的測定方法>■■S-024 | |
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■JISに規定されている代表的なゴム物性(特に、硬さ/摩耗)に関する測定方法の概要を以下に整理する。詳細はJISハンドブック(28)「ゴム」を参照すべきだ。 |
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| 「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」 JIS K6253 | ||
| ゴムの硬さは紙との間の摩擦係数や、耐磨耗性とも相関関係があるので、ゴム物性として重要な指標となる。スプリング式硬さ試験機(旧JIS K6301)は1998年廃止され、ISOに準拠する本規定に統一された。従来のスプリング式硬さ計は本規定のデュロメータ硬さに相当するが、押針とスプリング荷重の定数が少し異なっている。本規定では、3種類の硬さが定義されている。なお硬さには「標準硬さ」と「見掛け硬さ」がある。各試験方法に準拠し、試験片の寸法・形状が規定を満足したものは「標準硬さ」である。各試験法に準拠していても、試験片の寸法・形状が規定を満足しないものは「見掛け硬さ」として扱わなければならない。ゴムローラのような円筒状材料では「見掛け硬さ」の測定となるし、、ゴム厚さによってもその値は変動する。 なお「硬度」という呼び方をしがちだが、「硬さ」が正しい。 <a>国際ゴム硬さ ヤング率ゼロの材料の硬さを「0」、ヤング率無限大の材料の硬さを「100」とした硬さスケールで、ゴム試料表面を球面で垂直に一定の力で押込んだときの押込み深さで示す。 <単位はIRHD(International Rubber Hardness Degree)> IRHDの差をヤング率の差で比較すると、ほとんどの硬さ範囲で、ほぼ同じ比率になるという特徴を持っている。すなわちヤング率既知のゴム材料のIRHDが分かれば、他の材料のIRHDを測定することで、当該材料のヤング率が想定できることになる。硬さに対応して4種類の試験方法があり、たとえば50IRHD/Nのように表記される。 ・H法(高硬さ用 85〜100 IRHD)……ノーマルサイズ国際ゴム硬さ計 ・N法(中硬さ用 30〜95 IRHD) ……ノーマルサイズ国際ゴム硬さ計 ・M法(中硬さ用 30〜95 IRHD) ……マイクロサイズ国際ゴム硬さ計 ・L法(低硬さ用 10〜35 IRHD) ……ノーマルサイズ国際ゴム硬さ計 通常試験片厚さは8〜10mmであるが、薄い試料(1.5〜2.5mm)を測定する方法としてM法が用意されている。 <b>デュロメータ硬さ ゴム試料表面に定められた形状の押針を、バネを介して押し付けたときの押込み深さから硬さを求めるデュロメータによる試験方法であり、タイプAでの硬さに対応して3種類の測定法がある。たとえばタイプAのデュロメータで測定した硬さはA50のように表記される。 ・高硬さ用(A90以上)……タイプDデュロメータ(試料厚さ6mm以上) |
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「加硫ゴムの浸せき試験方法」 JIS K6258 |
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| ゴムの各種液体に対する浸せき前と浸せき後の寸法、質量、体積、機械的性質の変化を測定する試験方法。紙搬送ではゴムローラの油分や水分による劣化に関心があるが、本規定通りの測定ではなく、設計条件での方法が取られることが多い。 |
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「加硫ゴムのオゾン劣化試験方法」 JIS K6259 |
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電子写真においてはコロナ放電によるオゾン発生が起きるプロセスを用いる場合がある。一般環境でもオゾンにさらされる機会は多いので、ゴムの耐オゾン性評価は重要である。3種類の測定法がある。 |
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「加硫ゴムの応力緩和試験方法」 JIS K6263 |
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応力緩和とは、弾性体に引張りあるいは圧縮応力が加わった状態で保持されているときに、時間経過とともにその応力が減少する現象をいう。一定距離のプーリ間に掛け渡された弾性ゴムペルトに応力緩和が発生すると、ベルト張力が低下し、ベルト外れ等が発生する。本規定は短冊状試料による引張り試験と、円筒試料による圧縮試験が規定されている。応力緩和率R(t)は以下に定義される。 ベルトのような回転体では、実際に回転して繰返し応力をうける状態での動的応力緩和試験を行った方がよい場合もある。 |
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「加硫ゴムの磨耗試験方法」 JIS K6264 |
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| 本規定の備考1に「磨耗試験は実用上重要な試験であるが、実際の磨耗には非常に多くの要因を含んでいる。したがって特定な機械的すり減りを主要因とする磨耗試験結果から実用の磨耗を評価するには慎重な考慮を必要とする」とある。紙搬送にとっては、紙とゴムの接触による磨耗進行であるが、本規定の試験はゴムの接触相手は紙以外の素材である。搬送用ゴムローラの新規開発に当たっては、まず本規定による試験等で、耐摩耗性の傾向を把握した上で、最終的には、設計実条件での通紙試験での耐磨耗評価が必要となる。たとえば,「鈴木・佐藤・他:情報機器用ゴムローラ,日立電線,No.10,(1991)」にはアクロン試験で磨耗度合いに差がなかった3種のゴムが、ウイリアムス試験では顕著な差が現れ、さらに実際の走行試験では、また異なる結果となったという記述がある。一般にはゴム硬さと耐磨耗性には正の相関があると言われているが、かつての実験では荷重を大きくすることによって、必ずしもゴム硬さが高い方が耐磨耗性が高いとは言えないというデータが得られた。以下に本規定による試験方法の概要を示す。 なお一般的にゴム磨耗量は、その接触距離に比例するので、特定の繰返し試験の結果から、より長期間の磨耗寿命を外挿することが可能である。 <a>ウイリアムス摩耗試験 回転砥石をその円盤面が鉛直になるようにして30〜40rpmで回転させ、その円盤面に試料のゴム平面を押し付けるので、見かけの接触面積は荷重によって変化しない。定トルク式(研磨面の総トルクが3.0N・m)と定荷重式(通常は3.62kg)がある。 <b>アクロン摩耗試験 従動砥石の外周と駆動ゴムローラの外周を押し付ける。ゴムローラの外周磨耗試験に適している。軸心を傾けることによって滑りを発生させるので、一般のニップは幅とは異なり、見かけの接触面積は荷重によって変化する。ローラ回転数は75±5rpmまたは250±5rpmであり、標準ローラ直径63.5mm、荷重は27Nまたは44.1Nとされている。 <c>ランボーン摩耗試験 砥石とゴムローラの外周同士を押し付け、それぞれ異なる速度で回転させて滑らせる。 ローラ回転数は周速10〜200m/分、荷重は5〜80Nである。高速回転するローラの試験に適している。 <d>ピコ摩耗試験 回転するゴム平面に垂直に切り刃を押し付ける独特の方法であり、ローラの評価で使用された例を見ない。 <e>DIN摩耗試験 直径150mmの幅約500mmの回転ドラムに研磨布を巻き、試料ゴム面を押し付け試料をドラムの軸方向に自動送りする。他の試験のように同一部分同士が接触し続けないので砥石の荒さの安定性が高い。平面のゴム試験片がドラムに線接触するので、ローラのニップとは異なる。ドラム回転数は40rpm、荷重は10N。 <f>テーバー摩耗試験 もっとも一般的な摩耗試験方法。回転大円板ゴム面に小円筒砥石を2ケ押し付けであり、円筒と平面の接触となる。試料の大きさは厚さ1〜5mm、直径約120mmの円盤。 砥石回転数は60rpm、荷重は2.45N、4.9Nまたは9.8Nであり、試験回数は連続1000回と500回の2種がある。数値は磨耗減量としてmg単位で表されるが、荷重と回転数が示されない場合は確認を要する。 |
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「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−体積抵抗率及び表面抵抗率の求め方」 JIS K6271 |
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ゴム材料の帯電防止のためにカーボンブラックの配合等によって導電性処理が行われる。本規定では体積抵抗率と表面抵抗率の測定法が示されている。 |
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